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授業の解説動画は倍速で見るべき?その科学的根拠と効果的な活用法
最近では、学校や塾の授業を録画した「解説動画」を活用する中高生が増えています。
YouTubeや学習アプリで学ぶことが当たり前になった今、「倍速で見る派」も珍しくありません。
しかし保護者や先生の中には、「しっかり聞かないと身につかないのでは?」「倍速だと理解が浅くなるのでは?」と不安を感じる方も多いでしょう。
結論から言うと、授業動画は1.5〜2倍速で見る方が、むしろ効果的な学習になることがわかっています。
この記事では、その理由と活用のコツをわかりやすく解説します。
倍速再生は「早送り」ではなく「学習効率の最適化」
私たちの脳は、適度なスピード感があるほうが集中しやすい構造になっています。
通常速度(1.0倍)のゆっくりした話し方では、脳が退屈し、注意がそれやすくなってしまいます。
一方、1.5倍速〜2倍速にすると…
- 話のテンポが上がることで集中力が持続しやすい
- 短時間で多くの情報を処理でき、学習効率が上がる
- 「必要なところだけ」をピンポイントで復習しやすい
つまり、倍速再生は単なる時短ではなく、「集中しやすく、無駄を省く」学び方なのです。
実際に研究でも証明されている効果
スタンフォード大学やカリフォルニア大学などの研究では、
1.5倍速や2倍速で授業を視聴した学生の方が、通常再生よりも理解度が高かったという結果も出ています。
その理由は以下の通り:
- テンポが速いことで“聞き逃さないように集中する”という意識が高まる
- 脳が情報を高速で処理するモードに入る
- 時間効率が上がるため、復習や問題演習に多くの時間を割ける
ただし、2.5倍以上の速度では理解が落ちるという研究もあるため、無理のない範囲(1.25〜2.0倍)での視聴が推奨されています。
倍速再生のメリットまとめ
以下のようなメリットがあるため、特に忙しい中高生には非常におすすめの学習法です。
- ⏱ 時間を短縮できる(例:60分→30分)
- 📌 重要な部分だけを繰り返し視聴しやすい
- 🧠 脳の集中力をキープしやすい
- ✅ 見返しのハードルが下がり、復習が習慣化しやすくなる
- 📊 他の教科にも時間をまわせる
倍速再生を効果的に使うコツ
とはいえ、やみくもに倍速にすればいいというわけではありません。
効果を最大化するには、次のような工夫が有効です。
1. はじめての内容は「等速」→「倍速」の順で
難しい単元や初見の解説は、最初は通常速度でしっかり理解し、
2回目以降の復習は1.5〜2倍速で効率よく視聴しましょう。
2. 「ながら見」はNG!集中して見る
倍速で聞き流すだけでは意味がありません。
手を動かしてメモをとる、問題を一緒に解くなど、能動的に視聴する姿勢が大切です。
3. 「視聴→確認問題」の流れをセットにする
動画を見たあとにすぐ関連問題を解くことで、内容の定着が何倍にもアップします。
インプットとアウトプットをセットにする意識を持ちましょう。
保護者の方へ|「速く見る=手抜き」ではありません
お子さんが授業動画を2倍速で見ていると、「ちゃんと理解できているの?」と不安になるかもしれません。
でも、これは現代の学習スタイルの一つです。
効率重視でスマートに学び、自分のペースで復習できるのが、デジタル学習の強みです。
「倍速で見る→復習問題に取り組む」という流れが習慣になっているなら、むしろ学力アップの好循環が生まれている証拠です。
まとめ|解説動画は倍速で見る時代へ
これからの時代、「時間をかけてじっくり学ぶ」だけが正解ではありません。
限られた時間をどう使うかが問われる中で、倍速視聴は強力な武器になります。
もう一度、ポイントをまとめます。
- 倍速再生は集中力を高め、学習効率を向上させる
- 脳は速い情報処理に慣れると、理解力もついてくる
- 初見内容は等速、復習は倍速が基本
- 視聴だけで終わらず、必ずアウトプットとセットにする
「倍速=ずるい」ではなく、
「倍速=賢い勉強法」ととらえて、ぜひ今日から取り入れてみてください!
スタディブレインでも、わからない問題は動画を見て学習してもらうことにしていますが、なるべく倍速で見るように促しています。
その理由は、今回ご紹介したような科学的な根拠があるからです。
効率よく勉強を進めたい方にはぴったりの塾になっていますので、ぜひ一度体験授業にお越しください。
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室