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高校生のための計算トレーニング法|数学力を鍛える効果的な練習ステップ
高校数学では、計算力の差がそのまま成績の差になります。数IA・IIB・IIIと進むにつれて、計算過程はより複雑になり、一つのミスが大きく響くようになります。しかし、正しいトレーニング法を実践すれば、計算スピードも正確性も着実に伸びます。
本記事では、高校生が実践できる計算トレーニング法を段階的に紹介します。
計算力が高校数学で重要な理由
- 問題の大半が「計算ありき」
関数、ベクトル、微積など、理解しただけでは解けません。正確な計算が得点に直結します。 - 途中式が多く、ケアレスミスが増える
計算の手順が複雑になるため、途中式をきちんと書き、整理する力が不可欠です。 - 共通テストや模試は時間との勝負
限られた時間内で「解ける」力が必要です。思考よりも「処理能力」が問われる場面も多くなります。
高校生向け 計算トレーニングの基本方針
① 中学レベルの復習から始める
高校数学の土台は中学内容です。文字式、因数分解、平方完成などがあやふやな場合は、まずそこから復習を。
② 解法の「型」を覚える
公式だけでなく、典型パターンを繰り返し解くことで、手が勝手に動く状態を目指します。例:
- 因数分解 → 共通因数・公式型・分解不能型
- 三角関数 → 加法定理・2倍角・合成の流れ
- 数列 → 初項・公差・和の公式の使い分け
③ ミスノートで弱点管理
ケアレスミスは繰り返します。以下のように記録しましょう:
- ミスの種類(符号、約分ミス、公式の使い方など)
- ミスの原因(焦り、勘違い、式変形の順序)
トレーニング実践ステップ
ステップ1|基礎レベルを時間をかけて正確に
まずは「ゆっくりでも正確に」が重要。おすすめの問題集:
- 「チャート式」シリーズの例題・基本問題
- 「基礎問題精講」など標準レベルの1問1答型教材
ステップ2|同じ問題を繰り返す
1度解いた問題は、3日以内に再トライ。短期記憶を定着させ、ミスを潰していくのが効果的。
ステップ3|タイムトライアルで処理力アップ
- 同じ問題を5分以内に解く
- 何分かかるか記録する
- 問題ごとに「時間の目安」を設ける
ステップ4|計算と思考を分けて学ぶ
例えば関数問題でも、グラフの特徴理解(思考)と式処理(計算)を分けて練習する方が効率的。
よくある失敗とその対策
- 公式の暗記だけで終わってしまう
→ 使い方のパターンごとに練習し、導入と応用の両面を押さえる - 応用問題で急に計算が雑になる
→ 基本に立ち返り、式処理の流れを分解して確認 - 時間が足りなくなる
→ 速さではなく“精度”を優先し、徐々にスピードをつける
計算力を高める習慣づくり
- 毎日10分のミニドリル
数列や関数の計算だけを1セット。短くても「継続」がカギ。 - 過去の模試を使って反復練習
一度解いた模試の問題で、再度タイムトライアル。2周目が本当の力になります。 - 数式を書くことに慣れる
暗算に頼らず、途中式をノートに丁寧に。書くことでミスの検出もしやすくなります。
まとめ|高校数学における「計算」は才能ではない
計算は「才能」ではなく「訓練」で伸びます。特に高校生になると、勉強時間の質が問われるため、「何を・どこまで・どうやって」計算するかを意識することが重要です。
毎日の学習に「計算トレーニング」の時間を設け、思考と処理の両方を鍛えていくことで、数学の成績は大きく変わります。
数学も他の教科と同じように、得意になるための順序があります。その最初に位置するのが、「計算力」です。
計算力と解法の暗記だけでも数学の学力を上げることはできます。解法の暗記について知りたい方は以下の記事もご覧ください。
参考:【数学も暗記】数学は教えてもらうものじゃない?数学で伸び悩む子どものための“思考の型”学習法 | スタディブレイン
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室