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数学の効果的な復習方法|解き直すだけでは成績は上がらない?
「数学は復習が命」とよく言われますが、ただ解き直すだけで本当に力はついていますか?
成績が伸び悩む多くの中高生は、「間違えた問題をもう一度解いた=復習完了」と思いがちです。
しかし、成績に直結する復習には“やり方”があるのです。
この記事では、科学的根拠と学習心理学の観点から、数学を得意科目に変えるための効果的な復習法を詳しく解説します。
よくある間違った復習パターン
まずは多くの人がやってしまいがちな「成果が出にくい復習方法」から確認しましょう。
- 間違えた問題を赤で直して満足してしまう
- 解説を読んで「わかったつもり」になって終わる
- 数日後には何をやったか忘れている
- 同じ問題を何度も解いて「できた」と思い込む
これらに共通しているのは、「理解の確認」と「再現の練習」が不十分である点です。
数学復習の3ステップ法|理解・再現・応用
ステップ1|理解の再確認:「なぜこの解き方?」に答える
最初にやるべきは、「なぜその解き方になるのか」を論理的に説明できるかどうかの確認です。
- 教科書や解説を音読して、解法の意味を言葉にする
- なぜこの公式が必要か?どの条件から判断したのか?を自問する
- 間違えた原因(計算ミス/公式の選択ミス/問題文の誤読)を分けて分析
この段階を飛ばして何度も解き直しても、「手順を覚えただけ」で終わり、初見問題には対応できません。
ステップ2|解法の再現:見ずに手が動くか?
次に必要なのは、「自力で再現できるかどうか」のチェックです。
- 解説を見ずに最初から最後まで1人で解けるか確認
- 解き直しはすぐ・翌日・数日後に分けて行う
- 解いた手順を自分の言葉で説明してみる(=思考の言語化)
このステップでは、「知っている」から「使える」への変換を目指します。
ただの暗記ではなく、「どうしてその手順なのか」まで理解していることがポイントです。
ステップ3|応用への展開:初見の問題に挑戦
最後は、「見たことのない問題に対応する力」を養います。
- 条件が少し違う類題を解いてみる
- 自分で問題をアレンジして作ってみる
- なぜこの問題は難しかったか、どうすれば解けるようになるかを言語化する
この段階で初めて、「試験で点が取れる実力」が身につきます。
記憶に定着させるコツ:忘却曲線を味方に
ドイツの心理学者エビングハウスの「忘却曲線」によると、人は1日後に約70%を忘れるとされています。
つまり、一度の復習では不十分ということです。
復習タイミングの例:
- 初回:問題を解いたその日
- 2回目:翌日または翌々日
- 3回目:1週間後
- 4回目:テスト前の直前期
このように**時間をあけて繰り返す「間隔反復」**が、記憶の定着には効果的です。
ノートの使い方にも工夫を
数学の復習では「きれいなノート」よりも「考えた跡が残るノート」が大切です。
おすすめの書き方:
- なぜその手順を選んだか、横にメモ
- 間違えた原因と改善策を吹き出しで書く
- 解法の要点を一言でまとめる(例:「xの値を消去して文字式にする」)
まとめ:復習の質が数学力を決める
数学の復習は、以下の3ステップが鍵です。
- 理解の再確認:なぜその解法になるのか説明できるか?
- 再現の練習:自力で再現できるように繰り返す
- 応用への展開:類題や新しい問題で応用力を鍛える
このプロセスを意識すれば、ただの“作業的な復習”から抜け出し、「点が取れる力」を育てられます。
勉強法を変えれば結果は変わる
数学が苦手なまま…という人でも、復習方法を変えるだけで驚くほど点数が上がることがあります。
「なんとなくわかった」ではなく、「説明できる」「再現できる」状態を目指しましょう。
成績を上げるのに、特別な才能や大量の時間は必要ありません。
必要なのは、正しいやり方で“思考のトレーニング”を積むことです。
数学を普通に勉強すると時間がとてもかかってしまいますが、以前ご紹介したパターン暗記を使う方法だと、早く進み学習効果も高くなりますので、そちらも参考にしてみてください。
参考:数学が苦手な人ほど“パターン暗記”を使うべき理由と効果的な覚え方 | スタディブレイン
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室