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勉強の仕方

家庭でできるセルフレクチャー!理解と暗記を同時に伸ばす科学的学習法


「勉強しているのに、覚えられない…」「やる気はあるけど理解が追いつかない…」
こんな悩みを持つ保護者の方は多いでしょう。

勉強計画を立てるだけでは十分ではありません。学習効果を最大化するには、子ども自身が学んだ内容を“自分の言葉で説明する”ことが鍵です。
この方法が、心理学的にも効果が証明されている セルフレクチャー(Self-Lecture) です。


セルフレクチャーとは?

セルフレクチャーは、自分に向かって授業をする学習法です。
単に教科書を読むのではなく、自分の言葉で説明しながら理解・暗記を進めるのが特徴です。

具体例

  • 英語の文法をノートに書きながら、自分に説明する
  • 歴史の出来事を声に出して語る
  • 数学の公式や問題の解き方を自分に教える

科学的な効果

1. 理解が深まる

  • 自分の言葉で説明することで、表面的な暗記ではなく「理解」が強化されます。
  • 根拠:自己説明(Self-Explanation)は深い認知処理を促し、長期記憶に残りやすい(Chi et al., 1989)

2. 記憶が定着する

  • 説明の過程で「思い出す作業」が発生するため、テスト効果が得られます。
  • 根拠:自分で思い出す学習は受動的復習より定着率が高い(Roediger & Karpicke, 2006)

3. 理解の抜け漏れが明確になる

  • 説明できない部分が見えることで、復習すべき箇所がすぐ分かります。

4. 学習の主体性・集中力が高まる

  • 「自分が先生になる」体験がモチベーションを向上させます。

セルフレクチャーの実践方法

  1. 小さく区切る
    • 1章、1単元、1テーマごとに分ける
  2. 声に出して説明
    • 声に出すことで記憶が強化される
    • 鏡に向かってでもOK
  3. 紙やホワイトボードを活用
    • 書きながら説明すると視覚情報も記憶に残る
  4. 録音して聞き返す
    • 自分の説明を録音し、理解の抜けを確認
  5. 間隔をあけて繰り返す
    • 間隔反復と組み合わせると記憶の定着率がさらにアップ

家庭での具体例

小学生

  • 歴史の出来事を年号とともに声に出して説明
  • 国語の文章を読んで内容を自分の言葉で要約

中学生

  • 英単語や熟語の意味を口頭で説明
  • 数学の公式の意味や使い方を自分に教える

高校生

  • 理科の公式の導出過程を自分に授業する
  • 現代文の文章を要約し、要点を説明

まとめ:セルフレクチャーで「覚える力」と「理解力」を同時に伸ばす

  • 単に読む・見るだけの学習よりも 理解と暗記を同時に強化
  • 説明できない箇所を見つけ、効率的に復習
  • 間隔をあけて繰り返すことで記憶を長期化

セルフレクチャーは、家庭でも塾でもすぐ取り入れられる 科学的に効果が証明された学習法 です。
今日から「自分に教える」習慣を取り入れて、勉強の効率をぐっと高めましょう。

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プロフィール:

和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ

哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている

スタディブレイン和歌山駅東口教室

住所:〒640-8323 和歌山県和歌山市太田2丁目2−15 岡三ビル3階