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難しい課題は得意科目より先にやるべき?科学的根拠に基づく効率的学習法

「まずは得意科目から取り組んで自信をつけよう」――
多くの人がこう考えていますが、科学的には、難しい課題や苦手科目は集中力が高い最初の時間帯に取り組む方が効率的であることが分かっています。
この記事では、なぜ難しい課題を先に行うべきか、そして家庭学習で実践できる具体的な方法を解説します。
難しい課題を先に行う理由

勉強の効果は、集中力や認知資源の残量に大きく依存します。
- 集中力は1日の中でも変動し、朝や勉強開始直後が最も高い傾向があります
- 難しい課題や苦手分野は、脳に大きな負荷をかけるため、集中力が高い時間帯に行う方が理解しやすい
心理学や脳科学の研究でも、難しい課題は脳がフレッシュな状態で取り組む方が効率が高いことが示されています(Morning Effect, circadian studies)。
一方、得意科目や簡単な復習は、集中力が低下している時間帯でも対応可能です。
そのため、学習の順序を工夫することで、効率よく成績を伸ばせます。
科学的に正しい学習の順序

1. 勉強開始直後に難しい課題を配置
- 苦手科目や複雑な単元を、最も集中力が高い時間帯に学習
- 脳が十分なエネルギーを持っていると、理解力や問題解決力が向上
2. 得意科目や復習は後半に行う
- 集中力が低下してきた時間帯には、比較的簡単な問題や得意分野を学習
- 復習や反復学習により、知識の定着も同時に促進
3. 休憩を挟んで集中力を維持
- 難しい課題の後は短い休憩を入れる
- 脳の疲労を回復させ、次の学習に備える
- ポモドーロ・テクニック(25分勉強+5分休憩)も有効
家庭学習での実践例

- 数学の難しい単元
- 例えば関数や図形の応用問題は、勉強開始直後に取り組む
- 基本問題や計算練習は後半にまとめる
- 例えば関数や図形の応用問題は、勉強開始直後に取り組む
- 英語の苦手文法や長文読解
- 苦手な文法や長文問題は朝や勉強開始直後に解く
- 得意な単語暗記や簡単な文法復習は後半に行う
- 苦手な文法や長文問題は朝や勉強開始直後に解く
- 理科・社会の複雑単元
- 化学の反応式や歴史の因果関係など理解に時間がかかる部分を先に学習
- 暗記項目や確認問題は集中力が低下した後半に回す
- 化学の反応式や歴史の因果関係など理解に時間がかかる部分を先に学習
難しい課題を先に行うメリット

- 集中力が高い時間帯に取り組むことで、理解力と思考力が最大化
- 集中的に学習することで、苦手分野の克服が効率的
- 後半は得意科目や復習にあてることで、学習全体の効率が向上
逆に、得意科目から始めると、難しい課題に取り組む頃には集中力が低下し、理解が浅くなるリスクがあります。
まとめ

- 難しい課題や苦手科目は、集中力が高い最初の時間帯に学習する
- 得意科目や復習は後半に回すことで効率的
- 休憩を挟みつつ、集中力を維持することがポイント
家庭学習では、学習順序の工夫が成績向上のカギです。
漫然と「得意から先にやる」という常識に従うのではなく、科学的に効率的な順序で学習することで、子どもはより短時間で確実に力を伸ばすことができます。
💡ポイント
- 勉強の最初に難しい課題を設定
- 後半は得意科目や簡単な復習
- 休憩を取り入れ集中力を維持
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室