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勉強の仕方

スマホ・ゲームはどこまでOK?学力への影響と家庭でできる「科学的なルールづくり」

スマホやゲームの時間がどんどん増えて、勉強時間や睡眠時間が削られていく…。注意すればケンカになり、放っておけば心配だけが募る…。そんなジレンマを抱えている保護者の方は多いはずです。「スマホは悪」「ゲームは敵」と決めつけてしまうと、子どもの反発も強くなり、根本的な解決にはつながりません。
この記事では、スマホ・ゲームが学力や脳の働きに与える影響を整理しながら、「完全禁止」ではなく脳科学・行動科学に合った家庭ルールの作り方を具体例つきで解説します。時間帯・置き場所・声かけ・可視化など、今日から試せる工夫をまとめました。家庭のスマホ問題を、ケンカではなく「仕組み」でコントロールしていくヒントになれば幸いです。

スマホ・ゲームと学力の関係が気になる保護者へ

「スマホばかりで勉強しない」「ゲーム時間を注意してもケンカになる」。
子どものスマホ・ゲーム利用は、多くの家庭で頭の痛いテーマです。

なんとなく「学力に悪そう」とは思いつつも、
完全禁止にするのは現実的ではありません。

大事なのは、感情的に取り上げることではなく、脳と行動の仕組みに合ったルール設計をすることです。


なぜ子どもはスマホをやめられないのか

ドーパミンの「ご褒美シャワー」

スマホやゲームは、楽しい動画・通知・「いいね」などの刺激で、脳の報酬系(ドーパミン)を強く刺激します。とくに、

  • いつ通知が来るかわからない
  • いつガチャでレアが出るかわからない

といった「ランダムな報酬」は、人をいちばんハマらせやすいパターンです。

読書や勉強のように「じわじわ効いてくるタイプのご褒美」は、即時の快感ではスマホに負けてしまいます。
これは意思が弱いからではなく、脳の仕組み上どうしても起こる現象です。


学力への具体的なダメージは「睡眠」と「集中力」

ブルーライトで睡眠の質が落ちる

寝る前のスマホは、画面のブルーライトによって睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を抑えます。
その結果、

  • 寝つきが悪くなる
  • 浅い眠りが増える
  • 睡眠中の「記憶の整理・定着」が妨げられる

という悪影響が出て、せっかく勉強しても頭に残りにくくなってしまうのです。

💡ルール案1:最低でも「寝る1時間前」にはスマホを別室へ

「ながらスマホ」で集中力が細切れに

勉強中に通知が鳴る、ついSNSを開く…。
一度集中が途切れると、元の集中状態に戻るまでに平均20分かかると言われています。

これを何度も繰り返していると、実質の集中時間は大きく削られます。

💡ルール案2:勉強中はスマホを視界と手の届かない場所に置く
(別室 or リビングの決まった場所に置く)


「禁止」よりも「行動デザイン」でルールを作る

取り上げても、反動が強くなるだけ

  • 「スマホばっかり!」と怒鳴る
  • いきなり没収する

こうした対応は、一時的にはやめさせられても、
親の目の届かないところでの「隠れスマホ」や、反発心を生みやすくなります。

ポイントは「場所」と「仕組み」をデザインすること

行動科学では、「どこに何があるか」で行動が変わると言われます。

  • スマホの定位置はリビング
  • 勉強机にはゲーム機・マンガ・スマホは置かない
  • 勉強する場所=集中するゾーンにする

といった「ゾーン化」をするだけでも、ダラダラ触る回数は自然と減っていきます。

💡ルール案3:スマホの置き場所をリビングに固定する
 └ 充電器もリビングに設置して「ここに置くのが当たり前」にする


ルールを決めるときの言い方が超重要

同じ内容のルールでも、「伝え方」で子どもの受け止め方は大きく変わります。

NG:親の感情を主語にした言い方

  • 「スマホばっかりでイライラする」
  • 「ゲームしてるとこ見ると腹立つ」

これは、親のストレス発散に聞こえてしまう言い方です。子どもは素直に受け取りにくくなります。

OK:「あなたの集中力や将来」を主語にする

  • 「あなたの集中力や学力、将来のために一緒にルールを決めたい」
  • 「眠りが浅くなると、せっかく勉強したことが忘れやすくなるんだって」

といったように、子どもの利益を主語にした声かけに変えるだけで、話し合いがしやすくなります。


勉強モードに切り替える「スイッチ」を作る

スマホ・ゲームの興奮状態から、いきなり勉強に切り替えるのは難しいです。
そこで、「間の5〜10分」を意識して設計します。

  • 深呼吸をする
  • 軽いストレッチをする
  • 水を飲んで一息つく

など、クールダウンの儀式を挟むことで、勉強モードに入りやすくなります。

加えて、「ポモドーロ・テクニック」もおすすめです。

  • 25分勉強 → 5分休憩
  • これを1セットとして繰り返す

といったように、勉強時間と休憩時間をあらかじめ決めておくと、メリハリがつきやすくなります。


ルールは「可視化」して、自律を育てる

作ったルールは、口頭だけでなく紙に書いて見える場所に貼るのが効果的です。

  • 人は視覚情報に強く影響される
  • 見えるところにあることで、毎日自然と意識される
  • 自分でチェックできるようにすると「自己監視」になり、自律的な行動につながる

さらに、ルールを守れた日には、
「ちゃんと守れてるね」「昨日よりスムーズに始められたね」とフィードバックしてあげると、**自分はやればできるという感覚(自己効力感)**が育ち、継続しやすくなります。


まとめ:スマホを敵にせず、「仕組み」で味方にする

スマホ・ゲームは、完全に排除するのではなく、うまく付き合い方を設計する時代です。

  • 寝る1時間前と勉強中はスマホを別室へ
  • スマホの定位置をリビングにし、勉強場所から遊びのきっかけを排除する
  • 「あなたの集中力・学力・将来のために」という主語でルールを話し合う
  • 勉強前のクールダウンやポモドーロで切り替えのスイッチを作る
  • ルールは紙に書いて可視化し、守れたらしっかり言葉で認める

こうした「行動デザイン」によるルールづくりに変えていくことで、ケンカや我慢勝負ではなく、子ども自身が自分の集中力と健康を守れる環境に近づいていきます。

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プロフィール:

和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ

哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている

スタディブレイン和歌山駅東口教室

住所:〒640-8323 和歌山県和歌山市太田2丁目2−15 岡三ビル3階