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「魚を与えるより、釣り方を教えよう」——勉強の中身より「勉強法」を学ぶべき科学的理由

「テストの答えを教えて!」「ここはどう書けばいいの?」とお子さんに聞かれたとき、つい丁寧に「答え」や「解き方」そのものを教えてしまっていませんか?
実は、個別の問題の解き方を教わることよりも、**「どうすれば効率よく学べるか(勉強法)」**というメタなスキルを身につけることの方が、子どもの一生の学力を左右する大きなインパクトを持っています。
このブログでは、認知心理学や教育学の知見に基づき、なぜ小学生のうちに「勉強の中身」以上に「勉強のやり方」を学ぶべきなのか、その科学的なメリットと親ができるサポートを解説します。
1. 知識には「賞味期限」があるが、勉強法は「一生モノ」

今の小学生が大人になる頃には、現在ある知識の多くが古くなり、新しい技術や情報が次々と現れる社会になると言われています。このような変化の激しい時代において、特定の「答え」を知っていることの価値は相対的に下がっています。
- 知識の習得 vs 習得スキルの獲得:
- 算数の公式を覚えるのは「知識」ですが、**「どうすれば新しい公式を理解し、忘れずに定着させられるか」**を知るのが「勉強法」です。
- 勉強法を身につけた子は、将来どんな新しい分野に出会っても、自分の力で最短ルートで身につけることができます。
- 「自学自習」のエンジンを積む:
- 答えを教えてもらうのは、親が車を後ろから押してあげている状態です。一方で、勉強法を学ぶことは、子ども自身の中に**「エンジン(自走する力)」**を積むことに他なりません。
2. 認知心理学が教える「メタ認知」の威力

「勉強法を学ぶ」ということは、専門用語でいうと**「メタ認知能力」**を鍛えることにつながります。メタ認知とは、「自分が何を理解していて、何が分かっていないか」を客観的に把握する力のことです。
- 「分かったつもり」を防ぐ:
- 答えだけを教わると、子どもは「分かったつもり」になりがちですが、実際には自分の頭で考えていないため、記憶に残りません。
- 「どうやって覚えようか?」「どこを間違えやすいかな?」とやり方を考えるプロセスが、脳を深く刺激し、記憶を強固にします。
- 効率の最大化(タイパの向上):
- 科学的に正しい勉強法(復習のタイミングや想起練習など)を知っていると、ダラダラと長時間机に向かう必要がなくなります。
- **「少ない努力で大きな成果が出る」**という体験は、子どものやる気に直結します。
3. 「自分でできる」という感覚が「折れない心」を作る

なぜ「勉強法」を学ぶと自信がつくのでしょうか?それは、心理学でいう**「自己効力感」と「自律性」**が高まるからです。
- コントロール感の獲得:
- 「何をすれば成績が上がるか」という地図(勉強法)を持っている子は、勉強に対する不安が少なくなります。
- 「やり方が分かっている」という感覚は、困難な問題に直面したときでも「今はできないけれど、あの方法で取り組めばいつかできる」という**粘り強さ(レジリエンス)**を生みます。
- 「やらされる勉強」からの脱却:
- 親に教えを請うだけの受動的な姿勢から、「自分のやり方で試してみる」という能動的な姿勢に変わります。これが、学びを「遊び」や「探求」に変える鍵となります。
4. 親が「答え」の代わりに教えるべき3つのこと

今日からお子さんに「答え」を聞かれたら、それを教える代わりに以下の3つの**「学び方のアドバイス」**を試してみてください。
- ① 検索の仕方を教える:
- 「答えはこれだよ」と言う代わりに、「どのページを見ればヒントが載っているかな?」「辞書の引き方を一緒にやってみよう」と、情報の探し方を教えます。
- ② 記憶の仕組みを話す:
- 「人間は忘れる生き物だから、明日もう一度だけ見直すとずっと忘れないよ」と、エビングハウスの忘却曲線などの概念を噛み砕いて伝えます。
- ③ テスト(思い出し)の楽しさを伝える:
- 「覚えるまで読む」のではなく「隠して言えるか試してみる(アウトプット)」ほうが早く覚えられるという、想起練習のメリットを体験させます。
5. まとめ:最高の教育は「教えないこと」にある

「勉強しなさい」や「これが答えだよ」という言葉は、短期的には効果があるように見えますが、長期的な成長には繋がりません。
- 勉強法は最強の武器: 一度身につければ、中学、高校、そして社会人になっても使い続けられる。
- メタ認知を育てる: 自分の理解度を把握する力が、本質的な賢さを作る。
- 自走を支える: 親の役割は「伴走者」であり、子ども自身が舵を握るためのサポートに徹する。
有名な格言に「飢えている人に魚を与えれば、その人は一日食べていける。しかし、魚の釣り方を教えれば、その人は一生食べていける」という言葉があります。勉強も全く同じです。 今日から、お子さんに「答え」という魚を与えるのを少し控えて、「勉強法」という一生モノの釣り竿を一緒に磨いていきませんか?
スタディブレインでは、勉強法の指導を通じて、社会で活躍できる人材を育てています。親や先生から言われたことだけをやっていたり、言われないと動けなかったりする人は社会で活躍できません。
自分で目標を設定し、常にそれを達成していくことを身につけてもらっているからこそ、ここまでの実績が出せているのです。
スタディブレインで、「自律した人」になるための方法を学びましょう!
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室