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記述問題も怖くない! 10歳からの「書く力」を劇的に伸ばす3ステップ作文法

「作文の宿題になると1時間以上フリーズしている」「記述問題がいつも白紙で返ってくる」
10歳前後になると、単なる選択問題だけでなく、自分の言葉で説明する「記述力」が求められるようになります。しかし、多くの子どもが「何を書けばいいかわからない」という壁にぶつかります。これは文章の才能がないのではなく、頭の中にある情報を整理し、文章として組み立てる「手順(アルゴリズム)」を知らないだけなのです。
このブログでは、認知心理学の知見を取り入れ、書くことへの心理的ハードルを下げながら、論理的な文章をスラスラ書けるようになるための「3ステップ作文法」を解説します。
1. なぜ「いきなり原稿用紙」に向かってはいけないのか?

書けない子の多くは、いきなり最初の一行目を書き始めようとします。実は「書く」という作業は、脳内で以下の3つの高度なプロセスを同時に行う非常に負荷の高い作業です。
- 構成(何を・どの順番で書くか考える)
- 文章化(言葉を選び、文法を整える)
- 推敲(誤字脱字や意味の通りをチェックする)
これらを一度にやろうとすると、脳がパンクしてフリーズしてしまいます。プロのライターも、いきなり書き始めることはしません。大切なのは、このプロセスを**「分解」**して一つずつクリアしていくことです。
2. 【ステップ1】「ネタ出し」——書く前に「しゃべる」

「何を書くか」が決まらなければ、ペンは動きません。まずは「書く」という作業から離れて、頭の中にある材料を外に出すことから始めます。
- 「インタビュー形式」で引き出す:
- 親が記者になりきってお子さんに質問します。「一番びっくりしたことは何?」「その時、周りはどんな様子だった?」「心の中ではどう思った?」
- 付箋やメモを活用する(箇条書き):
- 話してくれたキーワードを、親が横で付箋に書き留めていきます。
- 「空が青かった」「転んで痛かった」「でも最後まで走った」など、短いフレーズで十分です。
- 「話せることは書ける」の法則:
- 人間は、口に出して説明できることなら、必ず文章にできます。まずは「書く」前の「話す」時間を5分設けるだけで、フリーズの時間は激減します。
3. 【ステップ2】「組み立て」——型に当てはめる

材料が揃ったら、次は順番を決めます。小学生の記述や作文において、最も汎用性が高く、論理的に見えるのが「OREO(オレオ)法」の簡易版です。
- O:Opinion(意見・結論)
- 「私は、〇〇だと考えます。」
- R:Reason(理由・きっかけ)
- 「なぜなら、〇〇ということがあったからです。」
- E:Example(具体例・エピソード)
- 「例えば、こんな場面がありました……(ここでステップ1のネタを投入)」
- O:Opinion(まとめ・再結論)
- 「だから、私は〇〇だと思いました。」
この4つの箱(構成案)を用意し、ステップ1で出た付箋をどの箱に入れるか決めるだけ。これが「文章の設計図」になります。設計図さえあれば、あとは言葉をつなぐだけです。
4. 【ステップ3】「肉付けと仕上げ」——一文を短く

設計図に沿って文章を書いていきます。この時、読みやすい文章にするための鉄則は「一文を短くすること」です。
- 「まる(。)」を早めに打つ:
- 「〇〇で、〇〇だったので、〇〇でしたが……」とつなげすぎると、主語と述語が噛み合わなくなります。
- 「〇〇です。だから〇〇でした。しかし〇〇です。」と区切るだけで、論理のねじれが解消され、読み手に伝わる文章になります。
- 親の「検閲」は最後に:
- 書いている途中で誤字や文法を直すと、子どもの思考の流れが止まってしまいます。
- 全て書き終わった後に、「この一文、すごくカッコいいね!」「ここはもう少し詳しく教えてくれる?」とポジティブなフィードバックから入り、最後に修正を提案します。
5. まとめ:書く力は「思考の整理術」である

記述問題や作文に強くなることは、自分の考えを整理し、客観的に見つめる力を養うことです。10歳からの書く力は、以下の3ステップで劇的に変わります。
- 話してネタを出す: 「書く」前に「しゃべる」ことで、脳の負荷を減らす。
- 型(設計図)を作る: OREO法などを使い、論理的な順番を視覚化する。
- 短くつなぐ: 一文を短くし、主述の不一致を防ぐ。
「書くこと」が「苦痛」から「自分の考えを組み立てるパズル」に変わったとき、お子さんの記述力は飛躍的に伸びていきます。まずは、今日あった出来事を3つの付箋に書くところから、親子で始めてみませんか?
スタディブレインでは、作文や小論文の添削もしています。最初からうまく書こうとしなくても大丈夫です。大事なのは、自分で書いたものに他人からフィードバックをもらい、修正を繰り返すことです。
中学受験の際の作文対策でお困りの方は、ぜひ一度お問い合わせください!
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室