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今の時代、教わらなくても勉強できる?──それでも「教わる価値」がなくならない理由

「今って、教わらなくても勉強できる時代だよね」
そんな声を聞くことが増えました。確かに、YouTubeやアプリ、AIチャットなどを使えば、いつでもどこでも無料で勉強できる環境が整っています。
でも本当に「教わらなくても大丈夫」なのでしょうか?
この記事では、「教わらずに学べる時代」が現実になってきた背景と、それでも“人から学ぶ価値”が今も残り続ける理由を整理します。
■ なぜ今は「教わらなくても学べる」のか?

1. 学習コンテンツがネット上に溢れている
いまや、YouTubeにはあらゆる教科の授業動画が無料で見られます。スタディサプリやN予備校のようなオンライン学習サービスも普及し、どこにいても質の高い教材にアクセスできます。
つまり、「わからないから教えてもらうしかない」という時代ではなくなったのです。
2. AIが“自分専属の先生”になりうる
ChatGPTなどのAIツールを使えば、「この問題の解き方教えて」と聞くだけで、個別に丁寧な解説をしてくれます。しかも、何度でも、恥ずかしがらずに聞けるという利点もあります。
従来のように「先生がいないと勉強が進まない」という感覚は、もはや過去のものになりつつあります。
3. 自分で計画管理できるアプリも充実
学習時間や進捗を記録できるアプリ、ポモドーロ・タイマー、TODO管理ツールなどを活用すれば、自己管理の精度も高まります。
まさに、今は“教わらずに、自分で学びをデザインできる時代”になってきているのです。
■ それでも「教わること」が意味を持つ理由

では、全員が教わらずに伸びていけるのでしょうか? 答えはNOです。
なぜなら、多くの子どもは次のような課題を抱えているからです。
1. 「正しい勉強法」を知らない子が大半
YouTubeを見て「わかった気になる」、AIに質問しても「説明の意味が理解できない」──。
これは、学びの本質的な方法を知らないことが原因です。
正しい復習の仕方、演習の意味、定着の確認…。こういった“学び方そのもの”を知らなければ、せっかくの情報も身につきません。
2. 自分一人では続けられない
どんなに環境が整っていても、モチベーションや継続力は人によってまちまちです。
「今日はやる気が出ない」「時間がない」と言い訳して、勉強から遠ざかる子は少なくありません。
第三者からの声かけや伴走があることで、自分では保ちにくいリズムや習慣を維持できるのです。
3. 自分の間違いに気づけない
一人で勉強していると、「なぜ間違えたのか」「何を勘違いしているのか」に気づけないことが多いです。特に、思考過程が絡む数学や読解などでは顕著です。
他人の目線やアドバイスがあって初めて、正しい方向に修正できるケースは多くあります。
■ 「教えること」の本質が変わってきた

現代では、「教える=知識を渡すこと」ではなくなってきました。
- 学び方を教える
- 習慣を身につけさせる
- 考え方を整理させる
- 伴走者として支える
こうした支援が、むしろ今の時代の“教える側”に求められる役割です。
■ まとめ:「学べる時代」だからこそ、導く人が必要
たしかに、今の時代は教わらなくても勉強できます。検索すれば何でも出てくるし、解説動画も、AIの助けもあります。
でも、それは「自走力」と「戦略」を持っている人に限った話です。
多くの子どもにとっては、勉強のやり方、気持ちの切り替え方、つまずいたときの対処法を、“人から教わる”経験こそが必要不可欠なのです。
最後にひと言
教わらずに勉強できる時代でも、誰かの支えがあることで、学びはもっと豊かになる。
学ぶのは本人。でも、導く人がいれば、もっと遠くまで行ける。
スタディブレインでは、子どもたちが一人では乗り越えることが難しいことに焦点を当てて、それを克服していけるように日々尽力しています。
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室