ブログ
Blog
勉強のやる気を引き出す最強テク!「誘惑バンドル」とは?|マルチタスクとは何が違うのか?
「勉強したいのに、スマホやゲームの誘惑に負けてしまう…」
「やる気を出させる“ごほうび”がうまく使えない…」
そんな悩みを解決するのが、科学的に効果が証明された習慣術──
それが【誘惑バンドル(Temptation Bundling)】です。
この記事では、誘惑バンドルの効果・具体例・勉強や習慣化の際の正しい使い方を、マルチタスクとの違いにもふれながらわかりやすく解説します。
誘惑バンドルとは?
誘惑バンドルとは、**「やりたくないけど、やるべきこと」**と
「やりたいけど後ろめたいこと」をセットで行うテクニックです。
例:「英単語を覚えながら、好きな音楽を聴く」
「勉強が終わったら、アイスを食べられる」
「ワークをやりながら、お気に入りの香りを使う」
こうすることで、「勉強やらなきゃ…」が「勉強ちょっと楽しみ」になり、行動の継続率が格段にアップします。
科学的な裏付け|ペンシルベニア大学の実証研究
このテクニックは、ペンシルベニア大学のケイティ・ミルクマン教授らの研究によって検証されています。
📚研究内容:
- 被験者に「運動」を課題として与え、
- A:運動中だけドラマのオーディオブックを聴けるグループ(誘惑バンドル)
- B:ドラマを自由に聴けるグループ
- C:何もなしのコントロールグループ
に分けて、運動の継続率を比較
🔢結果:
- 誘惑バンドルグループは、ジム通いの頻度が最大80%まで上昇
- 他グループより明らかに継続率が高くなった
楽しいことを“制限つきで”セットにすることで、やるべき行動が持続しやすくなるということが科学的に証明されました。
誘惑バンドルと「マルチタスク」はまったく違う!
ここでよくある誤解があります。
それは、誘惑バンドルを**「マルチタスク(同時に2つのことをすること)」と混同してしまう**こと。
❌ マルチタスクの例(NG):
- 問題を解きながらLINEの通知を確認する
- 読書しながらテレビを見る
- 数学の演習中にSNSを開く
これらは、脳の処理を奪い合う行動で、記憶力・集中力が大きく落ちると多くの研究で証明されています。まさに勉強の敵ですね。
🧠 ロンドン大学の研究では、マルチタスク中のIQが一時的に15ポイントも低下したというデータも!
✅ 誘惑バンドルは脳科学的に“安全”
誘惑バンドルでは、「やるべきこと」と「楽しみ」が処理領域の違う脳部位に割り振られるように工夫されます。
やるべきこと(認知) | ごほうび(感覚・感情) |
勉強・読解・暗記 | 甘いもの、香り、Lo-Fi音楽、リラックス椅子 |
計算・演習 | チョコレート、静かなカフェ風BGM |
つまり、脳の干渉を起こさず、むしろ「快の感情」が勉強をサポートするのです。
誘惑バンドルのやり方(勉強向け)
ステップ①:自分にとっての“誘惑”をリストアップ
- 好きなお菓子・飲み物
- 推しの音楽
- ゲームやSNS
- 香り・アロマ
- やわらかいブランケット
ステップ②:やるべき行動とペアにする
- 「英単語10個暗記したら、ガムOK」
- 「理科のワーク1ページやったらSNS10分」
- 「ノートまとめ中はLo-Fi音楽OK」
※ポイント:“勉強しないと誘惑は使えない”ルールにすること!
注意点|これやると効果半減
- 🔻「ごほうびだけ先にやる」→誘惑だけ消費して終了
- 🔻「歌詞付き音楽を使う」→言語処理が競合、集中力が低下
- 🔻「どちらも脳を使うタスクを同時進行」→結局マルチタスクになる
まとめ|誘惑バンドルは“正しく使えば最強”
- マルチタスクはNG!脳の処理を奪い合うからパフォーマンスが落ちる
- 誘惑バンドルは、楽しみを“条件付きで結びつける”科学的習慣術
- 勉強との相性も抜群。特にやる気が出ないときに効果絶大
関連記事はこちらです:
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室