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勉強が続く子は「意志力」でなく「環境」を変えている!行動科学が示す最強の習慣づくり
「勉強が続かないのは意志が弱いせい?」
「うちの子、やる気さえあればできるのに…」
そんな悩みを抱えているご家庭は多いのではないでしょうか。
しかし、最新の行動科学は明確に示しています。
習慣が続くかどうかは、「意志力」よりも「環境設計」が決め手になるということを。
この記事では、勉強を自然と続けられる子どもたちがやっている「環境の工夫」と、今日から実践できる具体策をご紹介します。
なぜ「意志力」に頼るとうまくいかないのか?
「やる気さえあれば何でもできる」と思われがちですが、心理学の研究では、意志力は有限で消耗する資源であることが知られています。
● ウィルパワー(意志力)は消耗する
何かを我慢したり、選択したりするたびに、脳のエネルギーは使われます。
つまり、「スマホを我慢して勉強する」のを毎回意志でコントロールしていては、長続きしないのです。
「意志力に頼らず、環境を味方につける」ことが習慣化のカギ
ハーバード大学やスタンフォード大学の研究でも、**人の行動の約40%は“環境に自動的に反応している”**と言われています。
つまり、やる気や根性に頼らなくても、仕組みと環境を整えれば、自然と勉強を続けられるようになるのです。
行動科学に学ぶ!勉強が続く子がやっている「環境の工夫」6選
① 勉強道具は出しっぱなしにする
勉強を始める前に「ノートを出す」「教材を探す」といった準備があると、それだけでハードルが上がります。
→ あらかじめ机に教材をセットしておくだけで、行動の初動が軽くなります。
② スマホは別の部屋に置く
目に見える場所にスマホがあるだけで、集中力が下がるという研究があります。
→ 勉強中はスマホを物理的に遠ざける、タイマーアプリだけを使っておくなどの工夫が有効です。
③ 「勉強タイム」を毎日固定する
勉強する時間が日によってバラバラだと、脳は毎回“やるかどうか”を判断しようとして疲れてしまいます。
→ 「夕食後30分は勉強」と決めておくだけで、迷わず動きやすくなります。
④ 「見える化」で習慣の継続を実感する
カレンダーに○をつける、チェックシートで記録をつけるなど、行動の積み重ねが見えるとモチベーションが維持されやすくなります。
→ 脳が「続けることが楽しい」と感じるように働きかけられます。
⑤ 勉強場所は1か所に固定する
いつも同じ場所で勉強していると、脳はその空間に「集中モード」をひも付けます。
→ ベッドやリビングではなく、「ここに座ったら勉強」と決めた場所を持つことが効果的です。
⑥ 終わった後に小さな“報酬”を用意する
「勉強→快感」という流れをつくるために、終わったら少しだけ好きなことをしてOKというルールを作るのも◎。
→ 例:「20分勉強したら、5分だけ動画を見ていい」など。
なぜ環境が行動を左右するのか?|行動科学のメカニズム
習慣化の研究で有名な行動科学者BJ・フォッグは、「人の行動は、以下の3つの要素で決まる」と述べています。
【フォッグの行動モデル】
行動 = モチベーション × 能力 × きっかけ(Trigger)
この「きっかけ=Trigger」こそが、環境の力です。
たとえば、「机にノートが開いてある」「通知が鳴らないスマホ環境」など、行動を促すきっかけがあると、自然と習慣に近づきます。
今日からできる!環境づくりチェックリスト
チェック項目 | できてる? |
勉強道具は出しっぱなしにしている | □はい □いいえ |
勉強の時間帯が毎日決まっている | □はい □いいえ |
勉強場所は1か所に固定されている | □はい □いいえ |
スマホは物理的に手元から遠ざけている | □はい □いいえ |
終わったあとにごほうびタイムを設定している | □はい □いいえ |
学習記録をつけて“見える化”している | □はい □いいえ |
3つ以上「はい」があれば、良いスタートが切れています。
少しずつ整えていくことが習慣づくりの第一歩です。
まとめ「環境を変えれば、行動は変わる」
勉強が続く子は、「やる気」や「意志」が特別強いわけではありません。
ただ、勉強が自然とできる“環境”を先に整えているのです。
今日からすぐにでも変えられるのは、意志よりも環境です。
勉強習慣についてもっと知りたい方は、ぜひスタディブレインにお問い合わせください。毎週土曜日に勉強についての役立つ情報を発信しています。
勉強に限らず、習慣化の力は生涯を通して役立つ力です。一緒に成長していきましょう。
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室