ブログ
Blog
成績がいい子は「提出物」をどう捉えている?タイミングとやり方の違い

「うちの子、提出物にいつも追われている」「成績がいい子って、提出物をいつ片づけているの?」──そんな悩みを持つ保護者の方は多いです。
ポイントは「いつやるか」だけでなく、「提出物をどう捉えているか」という“内面のゴール”の違いです。同じワークでも、心の中の目的が違うと、行動も結果も変わります。
①「すませるための提出物」タイプ

頭の中のゴールが「早く終わらせて楽になりたい」になっているタイプです。
- 締切ギリギリまで放置
- とりあえず全部埋まっていればOK
- 内容はほとんど覚えていない
これは「作業を終わらせて、不安や怒られる怖さから逃れたい」という気持ちが中心です。
終わった瞬間に中身が頭から抜け落ちるので、テスト勉強としての効果はほぼありません。
②「出すための提出物」タイプ

こちらのゴールは「期限までにきちんと出したい」です。
- いつまでにどこまで進めるか、大ざっぱに計画を立てる
- 丁寧に書き、ざっと見直してから閉じる
- 先生からの評価や信頼も意識している
一見「すませる」のと似ていますが、意識の矢印が
「自分を楽にする」ではなく「先生との約束を守る」「信頼を失いたくない」に向いています。
そのぶん、ギリギリになりにくく、提出忘れも少ないタイプです。
ただし、まだ「テストで点を取る」という視点は弱めです。
③「点数につなげる提出物」タイプ(成績がいい子に多い)

成績がいい子の多くは、提出物を「テスト勉強の一部」として捉えています。
- テスト1〜2週間前には、提出物の7〜8割が終わっている
- 間違えた問題に印をつけ、テスト直前にそこだけ解き直す
- 「全部埋める」より「覚える」「解き直す」を重視
このタイプにとって提出物は、
「自分の弱点を見つけてつぶすための道具」です。
同じ量をやっていても、
「すませるための提出物」と「点数につなげる提出物」では、
テスト本番での得点力に大きな差が出ます。
量が多い提出物への現実的な対処法

「量が多すぎて終わらない…」「毎回テスト前に地獄を見る」という場合は、
やり方を少し変えるだけでかなり楽になります。
1. 小分けにする
- 1日○ページ
- 1教科○分だけ
- 「今日は数学のワークP.10〜15まで」など、具体的な単位にする
脳は「終わりが見える作業」のほうが動きやすいです。
巨大な山をそのまま見せるのではなく、「今日の一山」だけを目の前に出してあげるイメージです。
2. 「やった証拠」を見える化する
- 終わったページにチェックや⭐印をつける
- カレンダーに◯をつけて「提出物カレンダー」にする
- 教科ごとに付箋を貼って進捗を管理する
「ここまで進んだ」が目でわかると、
提出物が「終わりのない苦行」から「クリアしていくゲーム」に変わります。
まとめ:提出物は「性格」ではなく「捉え方」で変わる

提出物のタイミングや質は、生まれつきの性格ではありません。
「何のためにやるのか」という捉え方の違いで、大きく変わります。
- すませるための提出物
→ 不安から逃げるための作業 - 出すための提出物
→ 約束を守るための行動 - 点数につなげる提出物
→ テストで点を取るための道具
お子さんには、こう問いかけてみてください。
「この提出物を、テストで点を取るためにどう使おうか?」
この一言が、「やらされる提出物」から
「自分の成績を上げるための提出物」へと意識を切り替える第一歩になります。
スタディブレインでは、点数につなげるための提出物の進め方も指導しています。漫然とこなすだけでは学力は身につきません。どうせやらなくてはいけないことなのであれば、目的をしっかりと決めて取り組んでテスト勉強に活かしていきましょう。
関連記事はこちらです:
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室