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受験生なのに本気にならないのは普通?行動科学から見る受験期の心理

「もう受験生なのに、危機感がない」
「周りが本気なのに、うちの子だけ変わらない」
受験が近づくにつれて、こうした不安を感じる保護者は少なくありません。
ですが結論から言えば、受験生なのに本気にならないように見える状態は、決して珍しくありません。それは怠けでも反抗でもなく、受験期特有の心理反応であることが多いのです。
「本気にならない」の正体はやる気不足ではない
人は「失敗が現実味を帯びる」と行動が止まる
受験がまだ遠い段階では、
「頑張ればなんとかなる」
と前向きに考えられます。
しかし、受験が現実的になるにつれて、
「もし失敗したらどうしよう」
という思考が強くなります。このとき一部の子は、あえて本気にならないという行動を取ります。
これは、失敗したときのダメージを小さくするための、無意識の防衛反応です。
本気を出さなければ「本当の自分」は守れる
「本気でやってダメだった」より、
「本気じゃなかったからダメだった」
と思えた方が、心は傷つきません。
特に真面目な子ほど、この心理が働きやすく、周囲からは「やる気がない」ように見えてしまいます。
受験期にやる気が不安定になる理由

目標が大きすぎて現実感がない
受験はゴールが遠く、しかも結果が一発勝負です。
このような目標は、行動に変換しづらくなります。
「受験に向けて頑張ろう」という言葉が、
「結局、何をすればいいの?」
という迷いに変わると、行動は止まります。
比較が増えることで自信が揺らぐ
模試や順位、周囲の話題など、受験期は比較情報が一気に増えます。
これにより、
「自分は大丈夫なのか」
という不安が積み重なり、行動より回避が選ばれることがあります。
親がやりがちな逆効果な関わり方

危機感をあおる声掛け
「このままだと落ちるよ」
「みんなもっとやってる」
こうした言葉は、短期的には効いたように見えても、長期的には防衛反応を強めやすくなります。
「本気を出せばできるでしょ」という期待
この言葉は励ましのつもりでも、
「本気を出さない自分はダメ」
というプレッシャーになりがちです。
行動を引き出すために必要な視点

やる気を上げようとしない
やる気は、行動の結果として後からついてくるものです。
先に必要なのは、小さく動ける設計です。
行動目標を極端に小さくする
「今日は30分」ではなく、
「今日はこの1問だけ」
「このページのここまで」
と区切ることで、行動への抵抗が下がります。
「やったかどうか」だけを見る
結果や質を評価する前に、
「机に向かったか」
「決めたところまで進めたか」
だけを見ることで、行動は安定しやすくなります。
本気にならない姿は「準備が整っていないサイン」

受験生なのに本気にならないように見えるのは、
怠けではなく、心がまだ整っていないサインです。
その状態で追い込むより、
・行動を小さく
・評価を軽く
・関わりを安定させる
この3点を意識することで、少しずつ動き始めます。
受験期に必要なのは、無理に火をつけることではありません。
火がつきやすい状態を整えること。
それが、結果的に一番早く「本気」を引き出します。
受験期に頑張ってもらおうとしてつい口を出したくなりますが、受験生の内面のことも理解してサポートしてあげることが大事です。
受験期に親がやってはいけない声掛けについての記事もありますので、こちらも一緒にご覧ください。
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室