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定期テストのミス連発は能力の問題?ワーキングメモリの限界から考える学習法

「分かっていたはずなのにミスした」
「計算はできるのに点が取れない」
定期テスト後、こうした言葉を口にする生徒は少なくありません。多くの場合、大人は「注意力が足りない」「もっと丁寧にやりなさい」と指摘します。しかし実は、これらのミスは能力不足ではなく、脳の処理容量の問題で説明できることが多いのです。
ミスは「うっかり」ではなく脳の構造によって起きる

ワーキングメモリとは何か
ワーキングメモリとは、考えながら一時的に情報を保持する脳のスペースのことです。
計算手順を覚えながら計算する、問題文を読みながら条件を整理する、といった作業はすべてワーキングメモリを使います。
この容量には個人差がありますが、無限ではありません。容量を超えた瞬間、ミスは自然に起きます。
テスト中はワーキングメモリが圧迫されやすい
テスト本番では、
・時間制限
・緊張
・周囲の音
・点数への意識
こうした要素が重なり、普段よりもワーキングメモリが消費されます。
その結果、普段ならしないような計算ミスや読み飛ばしが起こります。
ミスが増える生徒に多い3つの状態

手順が自動化されていない
解き方を毎回考えながら解いていると、その分ワーキングメモリを使います。
「分かっているけど遅い」「説明できるけど安定しない」生徒ほど、この状態に陥りがちです。
問題文を一気に処理しようとする
条件が多い問題を一度に理解しようとすると、情報が溢れてしまいます。
その結果、条件の見落としや読み違いが起きます。
焦りによる容量圧迫
「間に合わないかも」「ミスしたらどうしよう」という思考も、ワーキングメモリを消費します。
焦りは集中力ではなく、処理容量を奪う要因です。
ミスを減らすための学習設計

手順を「型」として固定する
計算や解法は、毎回考え直すものではありません。
手順を型として固定し、考えなくても出てくるレベルまで落とし込みます。これにより、ワーキングメモリの使用量が大きく減ります。
情報を分割して処理する
問題文は一気に読まず、
「条件」「求めるもの」「使う公式」
と分けて処理します。視覚的に線を引く、メモを書くなども有効です。
見直しを「意思」ではなく「ルール」にする
「余ったら見直す」では、ほぼ実行されません。
「必ず最後の3分は見直し」と決めておくことで、判断を省き、行動を安定させます。
家庭でできるミス対策のサポート

プロセスを言語化させる
「どうやって解いた?」と聞き、手順を言葉にさせます。
説明できない部分は、まだ自動化されていないサインです。
ミスを責めず、分類する
ミスを叱るのではなく、
「計算ミス」「読み違い」「手順抜け」
と分類します。原因が分かれば、対策も具体化します。
学習前の簡単なウォームアップ
いきなり難問に入らず、簡単な問題を数問解く。
これだけで、脳が「解くモード」に入り、ミスが減りやすくなります。
ミス対策は集中力ではなく設計の問題

定期テストのミスは、集中力や才能の欠如ではありません。
多くの場合、脳の容量を超える負荷がかかっているだけです。
だからこそ必要なのは、
・考えなくていい部分を増やす
・処理を分割する
・行動をルール化する
という設計です。
ミスを責める前に、脳に優しい学習になっているかを見直す。それが、点数アップへの最短ルートです。
勉強でもスポーツでも、まずは結果を出している人の真似をすることが大事です。自分で最初から考えるよりも、うまくいっている人のやり方を真似することで上達が速くなります。
こちらの記事では勉強法を真似して上達する方法を紹介しています。ぜひご覧ください。
プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室