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テストの点数よりも大切なこと。子どもの「折れない心(レジリエンス)」を鍛える失敗の捉え方

テストが返ってきたとき、点数だけを見て「次はもっと頑張ろうね」と声をかけたり、点数が悪いことに親子で落ち込んだりしていませんか?もちろん点数も一つの指標ですが、小学生の時期にそれ以上に育みたいのが、失敗しても立ち直り、再び挑戦しようとする「レジリエンス(折れない心、精神的回復力)」です。
これからの時代、正解のない問いに立ち向かう子どもたちにとって、失敗は「恥」ではなく「成長の糧」であることを理解する力が最大の武器になります。
本記事では、心理学のレジリエンスの知見に基づき、テストの点数という結果を超えて、一生モノの「折れない心」を育むための関わり方を解説します。
1. レジリエンスとは「心の弾力性」のこと

レジリエンスという言葉は、もともと物理学で「弾力」を指す言葉として使われていました。心理学では、困難な状況やストレスに直面したとき、それを乗り越えて適応していく心の働きを指します。
- 「ガラスの心」から「ゴムボールの心」へ:
- 強いストレスがかかったとき、ガラスのようにパリンと割れてしまうのではなく、ゴムボールのように形を柔軟に変えながらも、また元の形(あるいはそれ以上の形)に戻る力です。
- 失敗をどう定義するか:
- レジリエンスが高い子どもは、失敗を「自分の才能がない証拠」とは捉えません。
- 失敗を「今のやり方が合っていなかっただけ」「改善のための貴重なデータ」と捉えることができます。
この「捉え方」の癖を小学生のうちに身につけることが、将来の大きな壁を乗り越える力になります。
2. 親の反応が「失敗の捉え方」を決定づける

子どもは、親が自分の失敗(悪い点数やミス)に対してどう反応するかを非常に鋭く観察しています。親の反応一つで、子どもの心の中に「失敗=恐怖」という図式ができてしまうか、「失敗=学び」という図式ができるかが決まります。
- 「点数」を評価基準にしない:
- 点数そのものを叱ったり、逆に点数だけを過度に褒めたりすると、子どもは「結果がすべてだ」と思い込み、悪い結果を隠そうとするようになります。
- 「ガッカリ感」を出しすぎない:
- 親がガッカリした表情を見せると、子どもは「親を悲しませた自分はダメな子だ」という自己否定に陥りやすくなります。
- 失敗を「オープンな話題」にする:
- 親自身の「今日の失敗談」を家庭で話すことも有効です。大人が失敗して、それをどうリカバリーしたかを見せることで、子どもは「失敗しても大丈夫なんだ」という安心感(心理的安全性)を持ちます。
3. レジリエンスを鍛える「科学的な振り返り」のコツ

テストの結果が悪かったときこそ、レジリエンスを鍛える絶好のチャンスです。感情的に対応するのではなく、冷静に「改善」へ繋げる思考のステップを親子で踏みましょう。
- ステップ1:感情のラベリング(気持ちに寄り添う):
- 「悔しいね」「悲しかったね」と、まずは子どもの感情を言葉にして受け止めます。感情が落ち着かないと、冷静な振り返りはできません。
- ステップ2:事実の切り分け(何が起きたか分析する):
- 「全部ダメ」ではなく、「どこで間違えたか」を細かく見ます。「ここは計算ミスだったね」「ここは問題の意味を読み違えたんだね」と、失敗の範囲を限定します。
- ステップ3:コントロール可能なことに集中する:
- 過ぎた点数は変えられません。しかし、「次はどう対策するか」は自分でコントロールできます。「次は問題文を2回読むようにしよう」といった具体的な対策を子ども自身に考えさせます。
- ステップ4:努力のプロセスを再定義する:
- 「テスト前、毎日15分机に向かったことは素晴らしかったよ」と、結果とは切り離して、取り組んだ事実を認めます。これが「次もやってみよう」という意欲に繋がります。
4. 子どもの「折れない心」を支える3つのメッセージ

日常の何気ない声かけが、子どもの心の回復力を支える土壌となります。
- 「まだ(Yet)」の魔法:
- 「できない」と言ったときには、「今はまだできないだけだよ」と付け加えましょう。将来的にできるようになる可能性を常に示唆し続けます。
- 「失敗は成功のプロセス」:
- 歴史上の偉人やスポーツ選手がどれだけ失敗してきたかを話題にします。「あの選手も、あんなに練習しても失敗することがあるんだね。でもそこからどうしたかな?」と話します。
- 「無条件の肯定的関心」:
- 「点数が何点であっても、頑張ってテストを受けてきたあなたのことが大好きだよ」というメッセージを伝えます。親の愛情が点数によって左右されないという確信が、子どもの最大の心の安全基地になります。
5. まとめ:失敗を恐れない子が最後には伸びる

小学生のテストは、長い人生の中での小さな練習試合に過ぎません。大切なのは、1枚の紙に書かれた数字ではなく、その紙を受け取ったあとに子どもがどう行動するかです。
- レジリエンスは筋肉のように鍛えられる: 失敗を乗り越える経験を積むほど、心は強くなります。
- 結果ではなくプロセスを共有する: 「なぜ間違えたか」を一緒に探求する時間を楽しむ。
- 親が最強のモデルになる: 親自身の失敗との向き合い方が、最高のお手本になる。
失敗を乗り越えた経験こそが、子どもの「真の自信」を作ります。点数に一喜一憂するのを少しお休みして、お子さんの「立ち上がる力」を信じて見守っていきましょう。
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室