ブログ

Blog

勉強の仕方

成績よりも一生モノの武器を! 小学校低学年のうちに育みたい「3つの根っこ」

小学校低学年の時期は、目に見える「テストの点数」や「漢字の読み書き」よりも、その後の長い学習人生を支える「根っこ」の部分を育てる非常に重要なフェーズです。この時期に身につけた学習への姿勢や心の持ちようは、中学・高校、そして大人になってからの「学び続ける力」の土台となります。

本記事では、発達心理学や行動科学の知見をベースに、低学年のうちに優先して身につけておきたい非認知能力と、それを家庭で育むための具体的なヒントを解説します。


1. 知識の「器」を作る「実行機能」と「自律性」

勉強の中身を詰め込む前に、脳の「司令塔」とも呼ばれる実行機能を整えることが、学習効率を飛躍的に高めます。

  • 自分をコントロールする力(自己抑制):
    • 「遊びたいけれど、まずは5分だけ宿題をやる」といった、目先の欲求を抑える力です。
    • 低学年のうちは、無理に長時間やらせるのではなく、「10分集中して、思いっきり褒める」といった成功体験の繰り返しで、この脳の筋肉を鍛えます。
  • 「自分で選ぶ」という自律性の感覚:
    • 心理学の「自己決定理論」によれば、人は自分で決めたことに対して最も意欲を発揮します。
    • 「いつやるか」「どの教科からやるか」といった小さな選択権を子どもに与えることで、「やらされている勉強」から「自分でする勉強」へのシフトを促します。

2. 失敗を恐れない「成長マインドセット」と「レジリエンス」

低学年の子どもにとって、学校の勉強は「正解・不正解」がはっきり出る初めての体験です。ここで「間違えることは恥ずかしい」という意識がついてしまうと、後の伸びを阻害してしまいます。

  • 「まだ(Yet)」の感覚を養う:
    • できないことに直面したとき、「自分には才能がない」と思わせないことが重要です。
    • 「今はまだできないだけ。工夫すればできるようになる」という成長マインドセットを、親の声かけによって作ります。
  • レジリエンス(心の回復力):
    • テストの点が悪かった、スポーツで負けた。そんな時こそ「じゃあ、次はどうすればいいかな?」と一緒に戦略を立てる練習をします。
    • 失敗を**「学習のためのデータ」**と捉える癖をこの時期に定着させましょう。

3. すべての学びの土台となる「知的好奇心」と「読書習慣」

高学年以降に伸びる子の共通点は、教科書以外の知識に対しても「なぜ?」「どうして?」と興味を持つ心の広さを持っていることです。

  • 語彙のシャワーを浴びる:
    • 読書や親子の会話を通じて、多様な言葉に触れることは、思考の解像度を上げます。
    • 前述の通り、「読み聞かせ」や「リビングライブラリー」を活用し、本を**「勉強の道具」ではなく「ワクワクする扉」**として定義します。
  • 実体験と知識を紐づける:
    • 虫取り、料理、旅行、工作。低学年のうちは、五感を使った実体験を優先してください。
    • 「本で見たあの花、公園にも咲いていたね!」という実体験と知識の結合が、脳を活性化させ、本質的な理解力を育てます。

4. 生活リズムという「学習のインフラ」を整える

どんなに優れた勉強法も、心身の健康という土台がなければ機能しません。

  • 睡眠時間の確保:
    • 脳の記憶の整理や成長ホルモンの分泌に、睡眠は不可欠です。低学年であれば9〜10時間の睡眠が推奨されます。
  • 「朝のルーティン」の確立:
    • 決まった時間に起き、朝食を食べ、身支度を整える。この規則正しい生活リズム自体が、脳の実行機能を安定させ、学習に向かうためのエネルギーを生み出します。

5. まとめ:低学年は「学びの姿勢」をデザインする時期

低学年の保護者の方に大切にしていただきたいのは、**「焦らないこと」**です。今、100点を取ることよりも、10年後に自力で机に向かえる子になっているか、という視点を持ちましょう。

  • 実行機能を育む: 小さな選択と集中を積み重ねる。
  • レジリエンスを養う: 失敗を歓迎し、次の一手を考える楽しさを教える。
  • 好奇心を枯らさない: 実体験と読書を組み合わせて、世界の広さを伝える。

この時期に「根っこ」を太く育てておけば、将来どんな高い壁が立ちはだかっても、お子さんは自分の力で枝葉を伸ばし、大きな実を結ぶことができるようになります。

関連記事はこちらです:

プロフィール:

和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ

哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている

スタディブレイン和歌山駅東口教室

住所:〒640-8323 和歌山県和歌山市太田2丁目2−15 岡三ビル3階