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勉強の仕方

「テスト範囲は早めに1周」が最強である科学的理由。脳の「忘却」を味方につける逆転戦略

テスト勉強において、もっとも大きな勘違いは「テスト直前に詰め込むのが一番効率がいい」と思い込んでしまうことです。確かに直前暗記で数点は拾えるかもしれませんが、志望校合格に必要な「安定した高得点」はそれでは狙えません。

成績上位者が口を揃えて「まずは早く1周させる」と言うのには、脳科学に基づいた3つの強力なメリットがあるからです。


1. 脳は「2回目」から本気を出す

私たちの脳には、情報を仕分けする「海馬(かいば)」という司令塔があります。1回目に覚えた情報は、脳にとってはまだ「ただの通りすがりの情報」に過ぎず、すぐに忘れるようにプログラムされています。

  • エビングハウスの忘却曲線: 人間は学んだ直後から忘却が始まり、24時間後には約7割近くを忘れてしまいます。しかし、**「忘れた頃にもう一度同じ情報が入ってくる」**と、海馬は「これは何度も来るから重要な情報だ!」と判断し、長期記憶の棚へと移動させます。
  • 1周目は「記憶」ではなく「測量」: 早めに1周する目的は、すべてを完璧に覚えることではありません。「どこが分かっていて、どこが分かっていないか」という自分の現在地を確認(測量)することです。早く1周目を終えることで、脳が本気で記憶を開始するための「準備」が整うのです。

2. 「未知の恐怖」を消し、脳の処理能力を解放する

テスト範囲がどこまでか分からない、あるいは終わるかどうかが不安……。この状態のとき、脳内では「不安」を司る部位が活性化し、思考力を司る「前頭前野」のエネルギーを奪ってしまいます。

  • メンタルの安定がパフォーマンスを上げる: 一度全範囲に目を通し、「ここは簡単、ここは時間がかかりそう」という全体像が見えていると、脳の無駄なパニックが収まります。
  • 「わからない」を寝かせる効果: 1周目で「どうしても理解できない」という問題に出会ったとき、早めに着手していれば、その問題を一旦寝かせることができます。実は、問題を解かずに放っておいている間も、脳の裏側では無意識にその解決策を探し続ける「デフォルト・モード・ネットワーク」という機能が働きます。数日後、2周目に取り組んだときに「あ、そういうことか!」と突然理解できるのは、この早めの着手のおかげなのです。

3. 「復習(リトリーバル)」こそが最強の勉強法

学習において、もっとも脳に記憶が刻まれる瞬間は「教科書を読んでいる時」ではなく、**「思い出そうとしている時(想起:リトリーバル)」**です。

  • 1周目はインプット、2周目以降が真の学習: 早めに1周を終えると、残りの時間をすべて「思い出す作業(問題演習)」に充てられます。テスト本番で点数が取れないのは、知識がないからではなく「引き出しから出す練習」が足りないからです。
  • 「苦手」を潰す時間が生まれる: 早めに1周すれば、苦手な単元に2回、3回と厚く時間をかける余裕が生まれます。和歌山県立入試のような、基礎から応用まで幅広く出る試験では、この「苦手の放置」をゼロにすることが、合格圏内に滑り込むための絶対条件となります。

4. 具体的な「超速1周」スケジュール術

では、具体的にどれくらい「早め」が良いのでしょうか。

  • テスト2週間前には「1周完了」: 理想は、テストの2週間前までに、学校のワークやプリントの範囲を一度すべて解き終えることです。
  • 1周目は「3割」の理解でOK: 完璧主義を捨ててください。分からない問題に15分以上かけるのは時間の無駄です。1周目は「解説を読んで納得できればOK」とし、どんどん先に進みます。その代わり、分からなかった問題には必ず「×」などの印をつけておきます。
  • 直前1週間を「×」の解き直しに捧げる: 全範囲がわかっている状態で迎える直前1週間は、無敵です。印がついた問題だけを集中して繰り返すことで、効率よく点数を積み上げることができます。

5. 【保護者向け】「まだやっていないの?」を前向きな提案に変える

お子様がテスト直前まで範囲を終わらせていないと、つい「まだ1周も終わっていないじゃない!」と叱りたくなります。しかし、そこをぐっと堪えて、戦略的なアドバイスを送ってみてください。

  • 「とりあえず、問題を見るだけでいいよ」: ハードルを下げてあげましょう。「全部解かなくていいから、まずは最後までページをめくって、解けそうな問題に○をつけるだけやってみたら?」という声かけは、1周目を始める心理的障壁を下げます。
  • 「早く終わらせるメリット」を共有する: 「早く1周すれば、あとは苦手なところだけやればいいから、実は後の方が楽なんだよ」と、脳の仕組みを交えて、お子様のメリットとして伝えてあげることが大切です。

結論:1周目の速さが、あなたの「自信」を育てる

テスト範囲を早めに1周することは、単なるスケジュール管理ではなく、**「脳に学習の主導権を握らせる行為」**です。

  1. 脳の「忘れやすさ」を逆手に取り、早めに2周目(本気の記憶)へ繋げる。
  2. 全体像を把握することで、不安という脳のノイズを取り除く。
  3. 「思い出す練習」に十分な時間を割き、本番の得点力を鍛える。

「完璧にやってから進もう」という考えを一度捨ててみてください。泥臭くても、まずは最後まで辿り着く。その勇気こそが、和歌山の志望校へと続く道を、力強く切り拓いていくはずです。応援しています!

スタディブレインでは、今回の記事でご紹介したように、「とにかくスピード重視でテスト範囲を一周しよう」と日々声掛けをしています。まずは一通り終わらせ、そのあとに苦手なところや点数につなげやすいところを勉強してもらっています。

こういったテクニックを活用することで、確実に点数につながる勉強をできるようになります。スタディブレインで、点数に直結する勉強を始めましょう!

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プロフィール:

和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ

哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている

スタディブレイン和歌山駅東口教室

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