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子どもに緊張感を持たせたい?行動科学で考える「空気をつくる言葉がけ」

「家だとどうしてもダラける」
「ピリッとした雰囲気を出したいけど、怒るのは違う気がする」
多くの保護者や指導者が感じる悩みです。緊張感という言葉から、叱責やプレッシャーを連想しがちですが、実は本当に必要なのは恐怖ではなく、集中の方向づけです。
緊張感とは「怖さ」ではなく「集中の向き」

緊張感がある状態とは何か
行動科学的に見ると、良い緊張感とは
「今、何に集中すればいいかがはっきりしている状態」
のことです。
怒られて萎縮している状態は、集中ではなく防御反応です。学習効率はむしろ下がります。
人は「何を期待されているか」で動く
子どもは、言葉そのものより
「今、自分に何が求められているか」
という空気を敏感に読み取ります。
緊張感は、声の大きさではなく期待の明確さから生まれます。
逆効果になりやすい言葉がけ

抽象的な叱咤は行動を止める
「ちゃんとやりなさい」
「集中しなさい」
これらはよく使われますが、行動に落とし込める情報がありません。
結果として、子どもは何をすればいいか分からず止まります。
感情をぶつけると空気が壊れる
イライラした口調やため息は、内容以上に強いメッセージになります。
子どもは「間違えないこと」「怒られないこと」に意識を奪われ、学習から離れてしまいます。
緊張感を生み出す言葉がけの設計

行動を具体的に切り出す
「あと10分、この1ページだけやろう」
「今は計算だけ集中しよう」
こうした具体的な指示は、注意の向きを一気に揃えます。
緊張感とは、やる範囲が限定されることで生まれます。
時間軸を示す
「いつまでに」「どこまで」
この2点が明確になると、集中は一段上がります。
時間制限はプレッシャーではなく、集中のフレームとして機能します。
見守りの距離を調整する
ずっと横にいると圧になり、離れすぎると気が緩みます。
「始まりは近く、途中は少し離れる」
この距離感が、ほどよい緊張を保ちます。
家庭で使える「空気づくり」のコツ

始まりを儀式化する
タイマーを置く、同じ声掛けをする。
これだけで、脳は「集中モード」に入りやすくなります。
終わりをはっきりさせる
「ここまでできたら終了」
終わりが見えることで、集中は持続します。
できた直後の一言が次を決める
「よくやった」よりも
「今の集中、よかったね」
とプロセスを言語化すると、緊張感と達成感が結びつきます。
緊張感は「作るもの」ではなく「整うもの」

緊張感を出そうとして強く言えば言うほど、空気は重くなります。
本当に必要なのは、
・やることが明確
・時間が区切られている
・安心して集中できる
この3点がそろった環境です。
緊張感とは、子どもを縛るものではなく、集中しやすくするための土台。
言葉がけを少し変えるだけで、家庭の学習の空気は驚くほど変わります。
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プロフィール:
和田晶平 スタディブレイン和歌山駅東口教室勉強コーチ
哲学と歴史が大好き 最近は中国古典にハマっている
スタディブレイン和歌山駅東口教室